同時に、優遇措置の重点を技術移転の誘致、クリーンエネルギーの安定供給、STEM分野の学生向け融資、教育訓練の標準化へと移行させています。半導体集積回路の教育訓練プログラムの基準がすでに公布され、大学が学科を開設し、研究室を設立し、企業と連携するための「枠組み」が整いました。この基盤の上に、日本や韓国との協力を拡大し、市場ニーズと実際の産業プロジェクトに結びついた教育訓練を目指しています。
TSMCが工場を設立した熊本の経験から、日本の専門家は、半導体企業が進出するには土地、水、電力、研究開発人材、高度な技術を持つエンジニアという要素が同時に満たされることが不可欠だと強調します。そのため、教育訓練は継続的に更新され、大学、研究機関、企業が協力しなければなりません。ベトナムでは、ハノイ国家大学傘下の日越大学(VJU)と、JICAベトナムが調整する日本の大学ネットワークが、チップ設計と製造・パッケージング、検査という2つの方向性でプログラムを展開し、同時に材料、環境、化学の分野も補完しています。
熊本大学元副学長で、VJU学長特別顧問の宇佐川毅教授は次のように語ります。
(テープ)
「セミコンダクターのチップデザイン。
専門家たちは現在、ベトナムは設計、パッケージング、検査の分野では強いものの、チップ製造が不足しているため、優位性のある分野からはじめ、同時に材料、環境、化学の能力を高めて製造に近づく必要があると指摘します。2030年までに最低5万人の半導体人材を育成するという目標は、多くの関係者が協力すれば実現可能だと評価されています。宇佐川教授はさらに次のように述べます。
(テープ)
「5万人は、
調整レベルでは、JICAが多くの日本の大学を動員し、柔軟な教育訓練・実習ネットワークを構築しています。JICAベトナム事務所次長の久保良友氏は次のように説明します。
(テープ)
「JICAは、
一方、ベトナムと韓国の協力関係においては、2025年8月11日に両国が共同声明を発表し、AI、半導体、教育訓練、人材交流を重点分野として位置づけました。ベトナム側はハイテク分野での奨学金の増額を要請しています。
2025年ベトナム・韓国経済フォーラムにて、FPTがABOV Semiconductor及び嘉泉大学校との協力合意書に調印。 |
両国の企業と大学は、研究開発から教育訓練、応用まで一連の活動を拡大しています。具体的には、ベトナムのIT大手FPTが韓国を拠点とするファブレス半導体メーカーABOV Semiconductor(アボブ・セミコンダクター)と覚書を締結し、次世代チップの共同研究・設計・開発を行うとともに、FPTが設計したチップを韓国市場で使用します。FPT大学は嘉泉大学校(カチョンだいがっこう)と協力し、学生・教員交流、共同教育訓練プログラム、学術交流を展開しています。
一方、ベトナムのデジタルインフラ企業CMCは、Samsung SDSのグローバル開発センターとなり、125以上のプロジェクトを手がけ、CMC 韓国事務所を開設しました。CoAsia SEMI Korea、TmaxSoftや韓国の大学と連携して研究室開発、教育訓練、AIチップ設計を行っています。さらに、韓国の大手財閥であるSKグループはベトナム国家イノベーションセンター(NIC)と協力し、半導体エンジニアの育成とイノベーションエコシステムの支援を推進し、エンジニアの需要とハイテク産業におけるチップ応用の「牽引役」となっています。
現場レベルでは、VJUが「理論、実践、実習、実地、実務」というシームレスな教育訓練ラインを展開しています。VJU半導体チップ技術プログラム長のブイ・グエン・クオック・チン准教授は次のように述べます。
(テープ)
「私たちの人材育成の理念について言えば、理論を教え、実践し、実習し、実地を経験し、実務に就くという発展の流れに沿って設計しています。ハノイ国家大学には現在、半導体技術を教育訓練する機関は1つだけでなく、4つの機関があります。さらに、半導体・先端材料研究所もあります。私たちは常に大学と企業との連携という課題に取り組んでいます」
VJUのプログラムは国際協力の強みを活用し、科目の共同設計、教員・学生の交流、企業学期の実施を行っています。チン准教授はさらに次のように語ります。
(テープ)
「ベトナムの半導体人材をどのように育成するのか?この質問に答える際、まず私たちが考えるのは、日本の強みとベトナムのアイデンティティを活用して、この教育訓練プログラムを形成することです。半導体チップ技術プログラムは高品質プログラムです。つまり、70%がベトナム人教員で、30%が英語で教えます。その中で、日本のトップクラスの科学者や教授を招くことが十分可能です」
政策、学術・実習ネットワーク、産業プロジェクトがスムーズに運用されれば、2027年までにベトナム人エンジニアの手で製造されたチップが登場するという目標は、もはや遠くありません。