手詰まりの原因は優先事項の違いです。トランプ米大統領は、あるアナリストが「素早く簡単に手に入る」と表現した勝利を求めており、これにはイラン側の核開発計画を巡る速やかな譲歩も含まれます。一方、イランはそうした要求を先送りし、まず自分たちの譲歩を引き出そうとしています。

イランは提案の一つとして、交渉を段階的に進める方式を提示しました。初期段階では、すべての戦線における戦闘終結の宣言、制裁解除、米国による海上封鎖の終了に焦点を絞り、核開発計画を巡る協議は後の段階に先送りするという内容です。

しかしトランプ氏は、イランが一定期間、核開発計画を正式に停止することを求めています。米当局者らは少なくとも10年を望んでいるようです。また、推定440キログラムに上る既存の高濃縮ウラン備蓄を引き渡すことも要求しています。

ロンドンに拠点を置くシンクタンク「王立国際問題研究所(チャタムハウス)」で中東・北アフリカプログラムの責任者を務めるサナム・バキル氏は「認識の衝突がある」と話します。「行き詰まっているのは、トランプ大統領が、なぜイラン側が自分たちを救うために合意しないのか理解していないからだ」

バキル氏は「イラン側は交渉の初めからトランプ氏に譲歩することはない。トランプ氏を信頼していないからだ」と指摘しました。イラン側はトランプ氏から「個人的に痛い目に遭わされてきた」と付け加えました。(CNN)