フランス駐在のVOV特派員によりますと、北大西洋条約機構(NATO)のヨーロッパ連合軍最高司令官、アレクサス・グリンケウィッチ大将は10月12日、加盟国の領土への侵攻を徹底して阻止することを目的とした3段階の作戦構想「勝利の理論」を発表しました。

ポーランドで開かれたワルシャワ安全保障フォーラムで、グリンケウィッチ大将は、「勝利の理論」は、最初の攻撃を食い止めること、相手の戦闘能力を低下させること、そして指揮・補給体制を無力化することの3段階からなると説明しました。

第1段階では、地上部隊が相手の進撃を阻止し、領土の占領を防ぎます。第2段階では、戦闘が長期化した場合に備え、センサー網や自律型装備を投入し、相手の進攻を足止めするとともに、戦闘能力を消耗させます。

そして第3段階では、重要な拠点を攻撃し、指揮所を無力化するとともに、兵站・補給網を遮断し、相手が作戦を継続する能力を完全に奪うとしています。

この構想は、従来型の軍事力に加え、無人機、対無人機システム、人工知能(AI)を組み合わせるもので、ウクライナの戦場から得られた教訓も取り入れています。

専門家の間では、NATOが相手に軍事目標を当初から達成させない能力を高めることで抑止力を強化し、安全保障への懸念を抱く加盟国を安心させようとしているとの見方が出ています。

一方、実際の効果は、部隊の即応態勢や共同作戦能力、さらに各国が防衛に投入する資源の規模に左右されるとみられています。