この催しが開催されたのは今回で初めてであり、死後の臓器・組織提供について十分に理解してもらうための広報・啓発活動を目的としています。命をつなぎ、支え合うという人道的なメッセージを社会全体へ広げる取り組みとして注目されています。

5月20日の「臓器・組織提供啓発デー」の実施は、臓器提供という人道的な医療分野を重視していることの表れです。イベントで演説したファム・ティ・タイン・チャー副首相は、「臓器や組織の提供は、単なる医療行為ではない。“与えることで命は生き続ける”という崇高な人生哲学を体現する、最も尊い人道的行為です。臓器を提供する方々の静かな献身はかけがえのないものであり、人への思いやりと愛情を最も美しく示すものである」と強調しました。
(テープ)
「「きょう寄せられる一枚一枚の臓器・組織提供登録書は、明日、多くの人々の命の希望となる可能性があります。臓器・組織提供の運動を社会に広く根付かせ、「与えることで命は生き続ける」という精神を国民全体に広げていく必要があります。保健省は、制度や法整備を急ぐとともに、移植医療の能力向上や最新の調整システムの構築、さらに科学技術やイノベーション、デジタル化の活用を進めていく方針です。また、こうした取り組みを社会に浸透させるうえで、報道機関が重要な役割を担うことが期待されています。多様で効果的な広報を通じて、これまでの誤った認識や偏見を改め、臓器提供に対する新しい考え方を広げるとともに、社会全体に思いやりと助け合い、そして共同体としての責任感を力強く呼び起こしていかなければなりません」
現在、ベトナムの臓器移植技術は、地域の先進国に近い水準に達していると評価されています。2025年時点で、全国の移植件数は1万878件に上っています。医療分野では、設備投資や人材育成に加え、全国の病院への技術移転にも力を入れています。

ダオ・ホン・ラン保健大臣は、次のように述べました。
(テープ)
「保健省は今後も、病院や医療機関に対し、臓器の受け入れ・保存・移植能力の向上を指導します。また、脳死患者からの臓器提供に迅速に対応するとともに臓器提供への理解を広げるため、救急・集中治療機能を備えたすべての病院で、臓器提供に関する相談窓口の整備を進めていきます。これは、より多くの命を救うための持続可能な臓器提供源となります。さらに、デジタル化と透明性の向上を進め、移植待機リストおよび国家臓器調整システムのソフトウェアを、公平性と客観性を絶対原則として運用しています」
「5月20日の臓器・組織提供啓発デー」は、今後、「臓器・組織提供 ― 与えることで命は生き続ける」というメッセージを、社会全体へ広く伝えていく重要な節目となることが期待されています。