4つの戦略的転換とは、党と国家機関の指導力や運営の質を高めること、発展空間を一体的に管理し、国の資源を効果的に活用すること、生産性や知識、科学技術、人材を基盤とする発展モデルを確立すること、そして、さまざまなリスクを未然に防ぎ、国の強靱性と適応力を高め、国を確実に守ることです。
今回の総会では13の議題について討議が行われます。テーマは多岐にわたりますが、いずれも新たな時代に求められる指導力や統治能力、実行力を高め、国の発展と防衛を支える体制構築を目的としています。また、あらゆる政策判断にあたっては、国益と国民の正当な権利・利益、そして国の長期的な発展を最優先に据える考えを改めて確認しました。
指導力・統治能力の向上と発展空間の一体的な管理
トー・ラム書記長・国家主席は、組織機構の再編によって行政機構はより簡素な体制となったものの、それはあくまでも改革を進めるための前提条件にすぎないとの認識を示しました。
(テープ)
「目標は、党の指導力をさらに高め、国家の統治をより効果的なものとし、行政機構の運営を一層迅速にするとともに、国民へのサービスを向上させ、国民生活をより豊かなものにすることです。この転換では、規律を徹底し、組織体制を明確にするとともに、権限を適切に統制し、責任を確実に果たさなければなりません。そして、政策の質や実施の成果、国民の信頼をその成果を測る基準としなければなりません」
政治体制全体の新たな組織モデルと2層制の地方行政制度の運営開始から1年を総括する報告や、2026年上半期の党建設と政治体制の整備に関する報告では、組織再編後の政治体制が実際にどのように機能しているのかを客観的に検証しなければなりません。
トー・ラム書記長・国家主席は、組織運営が円滑に行われているか、権限と責任が明確になっているか、意思決定が迅速かつ適切に行われているか、そして国民や企業への行政サービスが向上しているかが重要な評価の視点になると述べました。
また、権限の移譲は、権限だけでなく、財源や人材、データ、執行手段、権力の統制と一体で進めなければならないと指摘しました。そのうえで、省レベルは計画立案や広域的な調整を担い、村当局は住民に最も近い行政機関として、新たな制度の下で行政課題を着実に処理できる体制を整える必要があるとしました。さらに、幹部は資質や能力、成果、仕事の進み具合、信頼度によって評価されるべきであり、組織の責任者が最終的な責任を負うとの考えを示しました。
発展空間と国の資源の一体的な管理について、トー・ラム書記長・国家主席は、行政区域の枠組みが、発展に向けた発想を制約してはならないとの認識を示しました。
(テープ)
「土地や海洋、都市、インフラ、天然資源、データは、それぞれを個別に捉えるのではなく、一つのまとまりとして、国家戦略や地域の強み、全体としての効率性を踏まえて管理しなければなりません。この転換によって新たな発展空間を切り開き、資源を最も効果的に活用できる場所へ配分するとともに、国、国民、企業の利益の調和を図り、地域の強みを国全体の力へと結び付ける必要があります。また、党中央は、土地管理を一筆ごとの管理から空間全体を見据えた管理へ転換すること、手続き中心の考え方から資源の活用を促す仕組みへ改めること、さらに、単なる財産補償にとどまらず、住まいや生計、生活環境を従来と同等、あるいはそれ以上の水準で再建することを重視する考え方へ転換する必要があるとしています。さらに、海は人々の暮らしや発展を支え、主権を守る重要な空間であり、陸域や港湾、物流、経済回廊、国際協力と一体的に管理していかなければなりません」
生産性・知識・技術・人材を基盤とする発展へ
2026年上半期の社会・経済情勢や下半期の重点課題、それにベトナムの新たな発展モデルに関する議題について、トー・ラム書記長・国家主席は、この構想は「ベトナムが将来にわたり、どのように富と競争力を生み出していくのか」という問いに答える内容でなければならないと強調しました。
(テープ)
「長期的には、資本や天然資源、加工産業、安い人件費への依存から、生産性、知識、データ、科学技術、イノベーション、高度人材を基盤とする発展へ転換し、自立した経済基盤を築くとともに、国際経済への効果的な統合を進めなければなりません。また、政府の管理・牽引機能と市場の役割を一体的に生かし、資源の動員と配分を最適化するとともに、国有経済が主導的な役割を果たし、民間経済を国の成長を支える最も重要な原動力の一つとして位置付ける必要があります。さらに、外国投資を技術移転や国内の競争力強化につなげ、科学技術、イノベーション、デジタル転換、人工知能を、生産性や品質、付加価値、競争力の向上へと着実に結び付けなければなりません」
世界ではさまざまなリスクが複雑に絡み合い、連鎖的な影響が広がる中、トー・ラム書記長・国家主席は、安全保障は分野ごとに確保するだけでは十分ではなく、環境問題も被害が発生した後に対応するだけでは不十分だとの認識を示しました。
また、国家安全保障戦略や一部文書の総括にあたっては、国の防衛と発展を一体的に捉える視点に立つ必要があると強調しました。そのうえで、事後対応や被害の復旧を重視する姿勢から、リスクを早期に把握・予測し、未然に防ぐ姿勢へ転換するとともに、伝統的・非伝統的脅威や連鎖的なリスクに対する国全体の対応力を高めていく必要があると述べました。さらに、国防・安全保障と外交、国際統合を緊密に連携させることで、発展空間を広げ、地域と国際社会におけるベトナムの地位と信頼を一層高めていく必要があると強調しました。
最後に、トー・ラム書記長・国家主席は、今回の総会の成果は、高いレベルでの認識の一致と、適切な政策判断だけでなく、実際の変化として示されなければならないと強調しました。また、あらゆる判断と選択において、国家・民族の利益、国民の合法的かつ正当な権利と利益、そして国の長期的な発展を最優先に据えなければならないとしています。








