ベトナム共産党のトー・ラム書記長・国家主席夫妻の招きに応じて、ミャンマーのミン・アウン・フライン大統領夫妻は4日、ベトナムへの公式訪問を開始しました。この訪問は4日から6日までの日程で行われ、両国の包括的協力パートナーシップに新たな弾みをつけることが期待されています。
ミン・アウン・フライン大統領のベトナム公式訪問は、ミャンマーで2026年4月に新政府が発足して以来、初めてとなります。
今回の訪問は、ベトナムとミャンマーがさまざまな分野で関係を維持・発展させている中で行われ、両国間の信頼をさらに深め、実質的な協力を拡大する機会となります。
50年以上にわたる強固な関係
ベトナムとミャンマーは、1975年5月28日に正式に外交関係を樹立しました。一方、両国の結び付きは、それより早くから築かれていました。
ベトナムは1947年からヤンゴンに代表機関を置いています。また、1954年のミャンマーのウ・ヌ首相によるベトナム訪問、1958年のホー・チ・ミン主席によるミャンマー訪問は、両国関係の礎を築いた重要な節目となりました。その後、半世紀以上にわたり、さまざまな変化を経ながらも、両国関係は維持され、発展してきました。

ミャンマー駐在ベトナムのグエン・アイン・ドゥック大使は、次のように述べています。
【テープ】
「ベトナムとミャンマーは、ベトナムが独立を宣言した初期の段階から、伝統的な関係を築いてきました。そして、1975年に正式に外交関係を樹立しました。2017年には、グエン・フー・チョン党書記長がミャンマーを公式訪問した際、両国関係を包括的協力パートナーシップへと格上げしました」
両国には、文化や歴史、特に民族独立のため闘ってきた歴史など、多くの共通点があります。ベトナムが民族解放のために闘っていた時期、ミャンマー政府と国民はベトナムを支援しました。こうした共通点に加え、世代を超えて育まれてきた両国の結び付きが、ベトナムとミャンマーの関係を支える重要な基盤となっています。その上で、包括的協力パートナーシップの枠組みは、両国関係をさらに発展させる新たな可能性をもたらしています。
現在、さまざまなレベルにおける対話や交流を通じて両国関係が維持されており、安全保障・国防、文化、教育・訓練、観光のほか、政党間や議会間の協力も拡大しています。中でも、経済・貿易協力は、両国関係における明るい材料の一つです。
2025年の二国間貿易額は5億9000万ドルに達し、2026年上半期には約3億3500万ドルとなりました。ベトナムは現在、ミャンマーに進出する外国投資国の中で7番目に大きな投資国となっています。
また、両国は困難な時期にも連帯と支援の精神を示してきました。2025年3月に発生した地震の後、ベトナムは速やかに救助隊をミャンマーに派遣するとともに、支援物資を送り、被災地の復旧を支援しました。
広がる協力の可能性
50年以上にわたる政治的関係を基盤に、両国には経済、貿易、投資の分野で、さらに協力を深める余地があります。
ミャンマーは5100万人を超える人口を抱え、豊富な資源と若い労働力を有しています。一方、インフラの再建や消費財の需要、外国からの投資誘致へのニーズも高まっています。こうした分野は、ベトナム企業にとって新たなビジネス機会につながる可能性があります。
先ほどのドゥック大使は、今後の協力について次のように述べています。
【テープ】
「現在、両国関係は新たな発展段階に入っています。今後は、4つの大きな方向に重点を置く必要があります。一つ目は、政治的な信頼をさらに深めること。二つ目は、経済・貿易協力を強化すること。三つ目は、人的交流、観光、直行便を拡大すること。そして四つ目は、地域・国際的な枠組みにおいて緊密に連携することです。特に、ASEAN=東南アジア諸国連合やメコン地域の協力枠組みにおける連携を強化していくことが重要です」
ミャンマーが総選挙と新政府の発足を経て、新たな発展段階に入る中、今回のミン・アウン・フライン大統領によるベトナム公式訪問は、両国関係にとって重要な意味を持っています。
ドゥック大使は、今回の訪問について、さらに、次のように強調しています。
【テープ】
「今回の訪問は非常に重要な意味を持っています。政治的な信頼をさらに深め、二国間協力を拡大するだけでなく、ベトナムとASEANが平和と安定、持続可能な発展に向けてミャンマーを支援する上で、主体的かつ責任ある役割を果たしていることを示すものでもあります」
このミャンマー大統領の今回の訪問を通じて、ベトナムは、平和、協力、発展を重視し、外交関係の多角化・多様化を進める外交路線を実践する姿勢を改めて示しています。また、伝統的な友好国との関係を発展させ、ミャンマーとの関係を重視する姿勢も明確にしています。