まず東南アジアを重点地域とし、宇宙データの共有・活用や能力強化を進めるほか、研究、教育、人材育成、企業、投資を結びつけ、宇宙技術を社会・経済の発展や、地球上のさまざまな課題への対応に生かすことを目指します。

この提案の背景には、ベトナムがこれまでフランスなどとの国際協力を通じて、技術移転や人材育成を進め、衛星技術の運用能力を高めてきたことがあります。

サミットで、トー・ラム書記長・国家主席は、航空宇宙技術をベトナムが優先的に発展させる戦略的技術の一つと位置づけ、3つの方向性を示しました。

(テープ)

「第一は、宇宙技術と宇宙データにおける自立能力を高めることです。第二は、宇宙経済のエコシステムを発展させ、公共の利益に役立つ応用に向けた資金調達の仕組みを促進することです。第三は、国際法に沿って、宇宙活動に関する制度とガバナンス能力を整備することです。国際協力は、ベトナムが人々のため、平和のため、そして発展のために宇宙を利用するうえで重要な役割を果たしてきました」

トー・ラム書記長・国家主席はまた、平和で安全、持続可能な宇宙利用を確保するため、多国間ガバナンスの枠組みが必要だと強調しました。

ベトナムが提案したネットワークでは、発展に向けた宇宙データの共有・活用、安全で持続可能な宇宙利用に向けた能力強化、そして研究、人材育成、企業、投資を結びつけた宇宙経済の発展を3つの柱としています。

とりわけ、災害の早期警戒や気候監視、資源管理など、宇宙技術を暮らしや持続可能な発展に直接役立てることが重視されています。

レ・ホアイ・チュン外相は、次のように話しました。

(テープ)

「フランスの指導者や関係機関は、トー・ラム書記長・国家主席のサミット出席を高く評価しました。現在、宇宙は単なる科学の問題ではなく、新たな分野、新たな発展の空間となっています。ベトナムもこの分野を重視しており、国際協力を強化して、発展のための新たな空間と資源を開拓していきたいと考えています」

ネットワークは、ベトナムとフランス、国連、ASEAN=東南アジア諸国連合などとの協力を基礎に構築することが想定されています。

中でもフランスは、ベトナムの重要な協力相手の一つです。両国はこれまで、地球観測衛星「VNREDSat-1」をはじめ、宇宙分野を含む科学技術協力を進めてきました。ベトナム科学技術アカデミーのチャン・トゥアン・アイン副院長は、国際協力の重要性について、次のように話しました。

(テープ)

「科学研究と技術開発では、国際協力を通じてさまざまな資源を活用することが非常に重要です。どの国も単独で科学技術を発展させることはできません。国際協力によって、高度な技術人材を育成するとともに、既存の技術を取り入れ、そこから自国の技術を段階的に発展させることができます。ベトナムの専門家も、衛星技術で高い水準と経験を持つ国々から、技術や知識をより早く吸収することができます」

「開発とレジリエンスのための宇宙」ネットワークの提案は、ベトナムが宇宙分野での協力を、二国間から地域、さらに国際的な枠組みへと広げようとするものです。

宇宙技術の成果を人々の暮らしと発展に生かすため、新たな協力の可能性が広がっています。