ベトナムを公式訪問中の日本の高市早苗首相は2日午後、ベトナム国家大学ハノイ校を訪れ、重要な政策演説を行いました。
演説の冒頭で、高市首相は6年前のベトナム訪問を振り返るとともに、日本の協力により約2年前に修復が完了した中部ダナン市ホイアン旧市街の日本橋(来遠橋)に言及し、再訪への期待を示しました。首相は、この橋が400年以上にわたる日越の交流と自由で開かれた海に支えられた活発な交易の歴史を象徴するものであると強調しました。
また、その精神を受け継ぎ、故安倍晋三元首相が2013年、就任後初の外遊先としてベトナムを訪問したことにも触れました。さらに、高市首相は、安倍元首相が2016年に提唱した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想の重要性を改めて強調しました。
特に、東南アジア諸国連合(ASEAN)が2019年に採択した「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」と基本的価値を共有している点を指摘し、その意義は現在も揺らいでいないと述べました。
そのうえで、地政学的競争の激化や技術革新の加速、グローバルサウスの台頭といった国際秩序の構造変化に対応するため、日本はFOIPを進化させるとし、次の3つの重点分野を示しました。
第一に、人工知能(AI)・データ時代に対応した経済エコシステムの構築と、エネルギー・重要物資のサプライチェーン強靱化。第二に、官民連携による経済フロンティアの共創とルールの共有。第三に、地域の平和と安定を確保するための安全保障分野での協力強化です。
高市首相は、日本がベトナムを含む同志国と連携しながら、インド太平洋地域全体の強靱性と自律性を高め、「共に強く豊かになる」地域の実現を目指す考えを示しました。





